intlog’s blog

数学の問題メモ。

上智2005

問題:

上智2005の問題らしいが学部は不明。

 

発想:

最大・最小と言われたのでまずは微分してみるが手がかりがつかめない。

a,bの値がわからなければグラフも書けないので、別のアプローチを考える。

題意を言い換えると、

「f(x) の最大値が 3 かつ最小値が 1/3」

⇔「 1/3 \le f(x) \le 3 がすべての x について成立し、かつ両端の等号を満たすような x がそれぞれ存在する」

不等号が常に成立する条件と言えば判別式。さらに、等号を満たすような x が存在するという条件は結局、 g(x) \ge 0 の形に整理したとき、 g(x) = 0 の判別式が 0 という意味なのだとわかる。

 

解答:

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東大2020理系4

問題:

 1 \le k \le n を満たす整数  n, k に対し、

 a_n = \sum_{S \in \{0, 1, ..., m-1\}, |S| = k} \prod_{i \in S} 2^i

と定める。

(1)  a_{n, 2} (n \ge 2) を求めよ。

(2)  f_n(x) = 1 + a_{n, 1}x + a_{n, 2}x^2 + \dots + a_{n, n}x^n (n \ge 1) とする。 \dfrac{f_{n+1}(x)}{f_n(x)}, \dfrac{f_{n+1}(x)}{f_n(2x)} x についての整式として表せ。

(3)  \dfrac{a_{n+1,k+1}}{a_{n,k}} n, k で表せ。

 

発想:

(1) 規則性に注目して計算。

(2)  f_{n+1}(x) f_{n}(x) で表す。そのために  a_{n+1, k} についての漸化式を考える。 

(3)  a_{n, k} f_n(x) x^k の係数であることに注目すると、恒等式の係数比較により  a_{n+1,k+1} a_{n,k} の関係式が得られる。

 

解答:

f:id:intlog:20200327205658p:plain

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東大2020理系3

問題:

 -1 \le t \le 1 を満たす実数  t に対して、

 x(t) = (1+t)\sqrt{1+t}, \quad y(t) = 3(1+t)\sqrt{1-t}

とする。座標平面上の点  P(x(t), y(t)) を考える。

(1)  -1 \lt t \le 1 における  t の関数  y(t) / x(t) は単調に減少することを示せ。

(2) 原点と  P の距離を  f(t) とする。 -1 \le t \le 1 における  t の関数  f(t) の増減を調べ、最大値を求めよ。

(3) t が  -1 \lt t \le 1 を動くときの  P の軌跡を  C とし、 C x 軸で囲まれた領域を  D とする。原点を中心として  D を時計回りに 90°回転させるとき、 D が通過する領域の面積を求めよ。

 

発想:

(1), (2) は微分するだけ。

(3) は (1), (2) よりグラフの概形がわかる。

求める面積はDの面積と四分円の面積の和となることに注目。

積分は(1+t)^(3/2)(1-t)^(1/2)とまとめるより解答のようにするほうが楽らしい。

 

解答:

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東大2020理系2

問題:

A, B, C を平面上の 3 点とし、△ABC = 1 とする。この平面上の点 X が

2 ≦ △ABX + △BCX + △CAX ≦ 3

を満たしながら動くとき、X の動きうる範囲の面積を求めよ。

 

発想:

S(X) = △ABX + △BCX + △CAX とおく。

点 X が三角形 ABC の内部および周上にある場合は S(X) = △ABC = 1 より不適であるから、点 X が三角形 ABC の外部にある場合のみ考えればよい。

三角形 ABC の外部は 6 つの領域に場合分けでき、それぞれについて領域を求める。

面積は三角形 ABC との相似比から求められる。

 

解答:

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1/(sin(x)+cos(x)+1) の積分

こちらの動画で取り上げられていた問題。

動画では tan(x/2)=t とおいて解いているが、もっと計算量の少ない方法があったので記録しておく。

分母を sin(x) と cos(x)+1 に分けるのがポイント。それぞれに2倍角・半角の公式を適用し、tan(x/2) の式に揃える。tan(x/2) の微分には 1/2 が出てくることに注意。

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東大2019理系2

問題:

1辺の長さが1の正方形ABCD

辺 AB, AD, AC 上に点 P, Q, R を取る

△APQ = △PQR = 1/3 のとき、DR/AQ の最大値、最小値を求めよ。

 

発想:

AQ=x とおき、DR/AQ を x の関数で表す。あとは増減表。

線分の長さの範囲を x に反映することに注意。

 

解答:

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東大2019理系4

問題:

 

この問題は QuizKnock でも取り上げられている。

 

発想:

(1) はユークリッドの互除法。(2) は (1) を活用。

n^2 の mod 4 が 0 または 1 であることを知っていると便利。

n^2 + 1 が平方数でないことを n^2 < n^2+1 < (n+1)^2 を用いて示せるのは初見だった。

 

解答:

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